Life in a Glass House

Well of course I'd like to sit around and chat But someone's listening in.

チップとデール

このあいだねせんぱいと持ちよりパーティをしたんですうちで。せんぱいがごはんであたしがデザート担当。せんぱいはあたしのすきなものたくさんつくってきてくれて、あたしはあまいフォンダンショコラをつくった。せんぱいはあまいものあんまりたべられない…

月がきれい

そいつがあまりになにもわかっていないのでかなしくなった、というようなことを、その人は郷里のことばでほろほろとはなした。わたしはその子がクライアントにおくるメールの商材のつづりをまちがえて、演者の元締におうかがいをたてるためにおくるメールに…

冒険者の宿

日にいちどはきまったあいてのことを考えるときめたら心がずいぶんらくになった。遮光性がある、ということばを友だちがつかっていてそれがとてもおもしろい、というようなことをかの女はいった。遮光性って、ひどいけれどもだいじなことばだ、陽もたかくな…

逆流性

全身がどろどろと悪臭をはなつタールのよう。からだのなかにじっさいにあるものならばよかった。あれば嘔いてすませることもできる。悪意は血でも肉でもないぶんしまつしようがない。 かれとはにたりよったりの世すぎに身をおいており、世間の評価でいえばは…

アーカイブ

なんでもいいからはやくいきなよ。悪友のおんなにげしげしと足蹴にされながら非常階段へでた。かんかんと高いおとが靴のしたで鳴る。ぎらぎらした夜だ。それでもなかにいるよりはおちつく。 電波がわるいから屋上がいいよともうひとりの悪友のおんながいった…

会いに

夜からのそれはひとまえに出るしごとなので、たとえ数時間ていどの遠出でも周囲はわりといやがったけれど、きこえないふりをして電車にのった。駅のホームで特急をまちながら、そういえばこのまえは真冬にいったのだとすこし思いだす。はく息が白かった。手…